Column 賃貸管理豆知識
知っておきたい用語集
- アパート
- 「アパートメント(apartment)」の略語。木造や軽量鉄骨造。各部屋を住居として貸し出す2階建以下の建物が一般的にアパートと呼ばれます。
- 青色申告
- 青色申告とは、所得税を申告するときの方法のひとつ。
確定申告には「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。ちなみに賃貸アパートやマンションの経営を行う場合、どちらで申告してもかまいません。
ただし、メリットの大きいのは青色申告の方です。
土地活用・賃貸経営における青色申告の主なメリットは以下の通り。- 必要経費以外に最高65万円の控除を受ける事ができます
- 青色申告の承認を受けると10万円の特別控除が受けられます。加えて事業的規模(5棟10室が目安)の賃貸経営をしている場合は、更に55万円の特別控除を受けられます。
- 赤字を繰り越しできます
- 住宅ローン返済や減価償却費用、その他の諸経費で所得が赤字になった場合、青色申告では損失分を翌年以降3年にわたり繰り越しできます。
- 給与賃金を必要経費にできます
- 賃貸経営が事業的規模(5棟10室が目安)の場合は、給料賃金を必要経費にできます。
※青色専従者給与に関する届出書の提出が必要
- RC造
- 鉄筋コンクリート構造。木造よりも強度・耐久性・耐火性に優れます。
- 一括借上げ
- 不動産の管理会社が、大家様から賃貸物件、または部屋を一括して借り上げて、満室賃料の一定の割合を大家様に支払う仕組みであり、管理業務も併せて行います。
大家様にとっては空室リスクや管理業務の軽減するメリットがあるが、賃料は管理会社へ入金された賃料から一括借上げ手数料を差し引いた金額となり、空室が増加すると一括借上げ契約の更新時に、賃料値下げ等の交渉をされる場合があります。
- 一般媒介契約
- 宅地建物取引業者が締結する媒介契約の一つであり、依頼者に対して制約事項を課さないものです。また、複数の仲介業者に依頼できる内容で、依頼した業者名を明らかにする「明示型」と、依頼した業者名を明らかにしない「非明示型」の2種類に分かれます。
- ALC造
- 軽量気泡コンクリート造のことで、小さな気泡を含み比重は水よりも軽く、断熱性や耐火性に優れている構造。
- AD
- 広告料のこと。
- S造
- 鉄骨構造の略称で、構造用圧延鋼(軟鋼)を部材に使用し、ボルトなどを用いて接合・組み合わせる構造。
鉄骨構造は、じん性 (ねばり強さ)に優れているために耐震性が有り、RC造りに比べて軽量。
- SRC造
- 鉄骨鉄筋コンクリート構造。鉄製の骨格と鉄筋コンクリート構造を併用したもので高コストだが軽量かつ頑丈。主に中高層マンションに用いられます。
- エントランス
- マンションやビルの入口部分のこと。
- 貸主
- 不動産の賃貸借契約において、不動産を貸す人のことです。
不動産所有者、又は不動産賃貸の権限保有者となり、 貸主が不動産を賃貸のみを行う場合には、宅建免許が必須ではありません。
- 借主
- 不動産の賃貸借契約において、不動産を借りる人のことです。貸主と賃貸借契約を行い、不動産を借りる契約を結んだ人・法人が借主となります。
- 管理会社
- マンションやアパートなどの大家に代わって、建物や入居者、賃料管理など様々な業務を行う会社のことです。
- 空室
- マンションやアパートなど入居者やテナントがつかない部屋のことです。
- 区分所有
- 分譲マンションのように建物が独立した各部分から構成されている時に、その建物の独立した各部分を所有することです。
構造上や利用上での独立性がある建物であれば区分所有が成立します。
- 競売
- 債務者が担保として提供していた不動産(建物や土地など)を、債権者が裁判所を通じて競りにかけて、最低売却価格以上の最高値で落札した申出人に売却し、その売却価格によって債務の弁済を受ける制度。
- 原状回復
- 国土交通省のガイドラインによると「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、 賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と定義し、その費用は賃借人負担としています。
つまり、原状回復は、「賃借人が借りた当時の状態に戻すことではない」ことを明確にし、そして、いわゆる自然損耗、通常の使用による損耗等の修繕費用は、賃貸人負担としています。
- 広告料
- 部屋付けをした不動産仲介会社に大家が支払う謝礼金のことです。
- 更新料
- 賃貸借契約の更新の際に、大家が入居者に対して請求する費用のことです。法律で定められたものではありません。
なお、賃貸住宅の「更新料」支払いを義務づけた賃貸借契約条項が有効かどうかが争われた訴訟3件の上告審判決で、平成23年7月15日に最高裁は「更新料が高額過ぎなければ有効」とする判断を示して、更新料の返還を要求した借主の請求を破棄しました。
- 固定資産税
- 毎年1月1日現在において、土地、家屋、償却資産などの固定資産を所有している者(固定資産課税台帳に登録されている納税義務者)に対して、その固定資産の価格を基に算出され課税される地方税のことです。
- サブリース
- 家主から不動産会社が貸家を借り上げ、一般の入居者に転貸すること。管理業務も併せて行います。これによりアパートやマンションなどの空室状況にかかわらず、定期的に一定の家賃が大家さんに保証され、管理業務が軽減するメリットがあります。
- 敷引
- 賃貸借契約時に支払った敷金の一部、又は全額を退去時に「修繕費用」や「破損費用」に充てて、借主に返還しない金額のことです。
- 敷金
- 賃貸借契約の解約手続きにて、退去する際に原状回復の定義に則って、部屋内や設備の破損を修復する際に使用するものです。近年では敷金返還でのトラブルが増加しています。
- 修繕
- 建物は経年と共に自然環境や人為的な環境の影響を受け、徐々に現状性能の低下を起こしていきます。その性能を初期の状態に回復させることを「修繕」と言います。
- 修繕義務
- 建物賃貸借契約においては、貸し主は建物の汚損・破損(借主の故意や過失によって発生した汚損・破損を除く)について、必要な修繕を行なう義務を負います。
- 償却額
- 契約時に預けた敷金や保証金などに対して解約時に償却されて戻ってこない金額部分のこと。
賃貸契約の終了時には、契約時に賃借人から受け取っていた敷金から建物の汚損・破損について必要な修繕費が償却額となります。
- 専属専任媒介契約
- 専任媒介契約のバリエーションの一種で、依頼者は仲介を依頼した業者が見つけた相手方としか契約できない。自分で取引相手を見つけて契約することも制限される。
契約期間は3か月以内。契約を結んだ翌日から5日以内に指定流通機構(レインズ)に物件を登録、1週間に1回以上の文書による活動報告も義務づけ。媒介契約の中でもっとも速やかな成約が期待できる。
- 専任媒介契約
- 宅地建物取引業者が締結する媒介契約の一つであり、依頼者は複数の宅建業者に重ねて媒介や代理を依頼することを禁じることです。
- 造作買取請求権
- 借家人が、賃貸人の同意を得て建物に付加した造作を、借家契約終了の際に、時価で賃貸人に買い取ることを請求する権利。
造作とは、畳・ガラス戸・水道・設備等、賃貸人の所有に属しかつ建物の使用に客観的に便益を与えるもののこと(契約書上に、この権利の無効を約定することも可能)。
- 退去立会代行
- 大家様と退去者に対して、公正な判断で、トラブルなく退去ができるために、不動産管理会社や専門業者が第三者として退去時の立会を代行することです。
- 耐震構造
- 建物が地震に耐えることができるように設計した構造。地震の力に対抗して建物を強固に設計建築する方法と、地震のエネルギーを吸収して、地震の振動数と建物の固有振動数が一致した時の共振による被害を防ぐ方法があります。
- 建物明渡猶予制度
- 抵当権に対抗することができない賃借権について、抵当権の実行による競売がなされた場合に賃借人は競落人の買受の日から6ヵ月間に限り、当該不動産を明け渡さなくてよいという制度。
- 仲介手数料
- 宅建業者に不動産を仲介してもらった場合に支払う手数料のことです。なお、宅建業者以外が、仲介手数料を請求することは違法となります。 金額上限は宅建業法に定められています。
1~200万円の部分は売買金額の5%とその消費税、200万円~400万円の部分は売買金額の4%とその消費税、400万円を超える部分は売買金額の3%とその消費税になります。
- 抵当権
- 債務不履行となった場合、その債権について他の債権者に優先して弁済を受けることができる権利のことです。
- ディベロッパー
- 不動産業者のうち、マンションやオフィスビル建設、リゾート開発、宅地造成など大規模な開発を行う業者のことです。
- 転貸借
- 賃借人が賃借物を第三者に有償あるいは無償で転借し使用収益させること。この行為は賃貸人の承諾が必要であり、賃貸人の承諾なく転貸すると、賃貸人は賃貸借を解除できます。
- 土地活用
- 土地を所有しているが維持費や管理の手間などがかかるだけとなっている低利用地や未利用地を、有効活用して経済的収益をもたらす不動産にすることです。
- トランクルーム
- 家財や書籍、衣類、又は企業の事務機器や書類などを収納するための貸しスペースのことです。マンションやアパートの限られた居住空間を最大限に有効活用する上で便利な設備となります。
- 内容証明郵便
- 日本郵政公社によって、郵便物(書面)の内容を公的に証明する制度のことです。相手方への到達を証明するためにも、「配達証明付の速達書留内容証明郵便」で郵送するのが一般的となります。
- 入居者無料インターネット
- 入居者が無料(格安の場合もある)でインターネットが利用できることを可能とする設備のことです。
導入費用や月々の費用は大家様が負担をして、空室対策設備としての効果があります。 全国賃貸住宅新聞社が毎年、発表する人気設備ランキングでは常に上位にランクインしています(ブロードバンド無料設備との表現もある)。
- ノンリコース・ローン【ノンリコ】
- 返済原資を不動産収入に限定し、その収益力を評価して融資する仕組みです。 融資対象の不動産以外に、債務の返済義務が及ばないこと(対象となる不動産の売却金以外は免責される)が大きな特徴です。
- 不動産取得税
- 不動産取得税とは、住宅、アパート、マンションなどの不動産物件や土地などを取得した場合にかかる税金のことを言います。
不動産取得税は、一部の条件(相続による取得など)を除き、登記の有無に関係なく、不動産物件の売買・贈与・交換・建築(新築・増築・改築)を行なった時に納めます。
- フリーレント
- 一定期間の賃料を無料にする貸主の借主に対するサービス。
- プロパティーマネージメント
- 対象不動産の所有者や投資家から委託され、実務的に不動産の運用管理を行う業務。
- 補修
- 建物は経年と共に自然環境や人為的な環境の影響を受け、徐々に現状性能の低下を起こしていきます。その性能を実用上支障の無い水準まで戻す行為を「補修」と言います。
- 保証会社
- 賃貸借契約時に保証人がいない入居者の保証人となってくれる会社のことです。大家様のメリットは入居者の審査の実施、保証人なしの入居者も安心して契約することができることです。
借主のメリットは保証人がいなくても審査に通れば入居することができることです。
- 保証人
- 民法では保証債務を負う人、一般には、身元などを保証する人のことです。債務者と同等の義務を負う「連帯保証人」とは異なり、「催告の抗弁権」「検索の抗弁権」「分別の利益」と3つの権利があります。
- 媒介契約
- 不動産の売買・貸借を不動産業者に依頼する場合の契約の一つで、売主・貸主・借主と宅地建物取引業との間で締結されます。なお、宅地建物取引業法にて定められている行為で、専属専任媒介契約、専任媒介契約、一般媒介契約の3種類があります。
- 保存登記
- 土地や建物について初めて行う所有権の登記。保存登記を行うかどうかは自由であるが、保存登記を行っていないと所有権の移転や抵当権の設定はできません。
- マンション
- 鉄骨コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造の耐火構造で、3階建て以上の分譲共同住宅・賃貸共同住宅のことです。
- マンスリーマンション
- 1ヶ月からの短期契約で入居できるマンションのことです。 礼金や仲介手数料などが不要で、間取りも単身者向けからファミリータイプまで多様に存在します。
- メゾネット
- 集合住宅のひとつで、2層以上になっていて、階段があるなど戸建に近いイメージとなる形式です。
- 免震構造
- 構造設計の概念であり、地震力を抑制し構造物の破壊を防止する構造のことです。 構造体内部に震動を吸収する装置を組み込むことで構造物の破壊を防止します。
- 家賃補填
- 借主が家賃を滞納した場合に、大家様に不利益が発生しないよう金銭的な保証を行うことです。
- 家賃保証
- 賃貸物件に空室があっても一定の賃料を支払い、空室発生による大家様の損失を減殺するサービスのことです。サブリースと併用される事が多い。
- ラーメン構造
- 柱や梁を強固に結合した骨格で建物の強度を保つ構造のことです。壁面に強度を持たせる必要がないので建物内部の空間の自由度が高く、後々のリフォームも容易という副次的なメリットもあります。
- リノベーション
- 既存建物を大規模に改築・改修し、新築時の性能を超えるような高付加価値をつけるように再生すること。
- 利回り
- 賃貸経営において採算性の指標に用いられるのが「利回り」。投資金額に対する1年間の収益の割合を指します。
- リロケーション
- 長期出張等で留守宅になる自宅を、業者を介して期限付きの賃貸物件として貸し出すことです。
- 礼金
- 賃貸物件の契約時に借主が大家様に対し「謝礼」として支払う費用のことです。 敷金とは異なり「謝礼」なので退去時の返金対象にはなりません。
- レバレッジ
- 不動産投資において言われるレバレッジとは、有価証券などの購入金に借入金に上乗せし、自己資金以上の投資を行う事です。
不動産や有価証券などを担保にして更に借入を増やしたり、様々な資金調達手段によって、自己資金以上の金額を動かす事で、利益を増やすことを目的とします。
- 連帯保証人
- 契約者が所定の料金を支払不能になった際に、契約者に代わり支払義務を負う者のことです。賃貸物件の契約時に必要となることが多いです。
- 路線価
- 路線価とは、市街地や郊外などにある主要な道路に面した土地の評価額の事で1平方メートル当たりの単価で表した物のことを言います。
路線価は、路線価図で調べる事ができ、国税庁ホームページや全国の税務署で閲覧する事ができます。
- ワンルーム
- 区切りのない一つの部屋のみで構成される物件のことです。単身者・短期滞在者向けの安価な物件として好まれ、少しでも居住スペースを稼ぐためにロフトが設けられる事も多いです。
- 1K
- 既存建物を大規模に改築・改修し、新築時の性能を超えるような高付加価値をつけるように再生すること。